モフモフになれたら

本と映画と仕事と考えたこと

最近の仕事のこと

去年の夏から始めた新規事業。山あり谷あり、一歩進んでは三歩戻るような日々。仲間から突き上げられることもあるし、上からのプレッシャーもある。それでもコツコツ地道に問題解決を進めてきて、ようやく少しだけ回るようになってきた矢先に。大問題が起きた。ビジネスの根幹を揺るがす大事件が。その事件を皮切りに、残りの不安要素が全て炎上した。


さすがに参った。


もうダメと思った。というか今でもダメなんじゃないかと思っている。


世の中のビジネスというのはある程度性善説で設計されていると思っていた。「お金を払ってくれる」「メール、電話で返事をくれる」「貸したモノを返してくれる」くらいの約束を守ってくれないとビジネスの相手にはならない。この世界はたくさんのビジネスがあってそういう約束を守る人たちが一定数いるから、医療制度があり、学校があり、道路が作られ、水道電気が供給されている、それは間違いない。



でも今回すごく思い知ったのは、全く約束を守らない人たちというのが一定数いるということ。ビジネスというのはそういった約束を守らない人から身を守れる仕組みを織り込んでおかないと成り立たないらしい。


自分の甘さというか頭の悪さに嫌気がさした。当然、こうなる可能性は考慮していたけど。まさかこんなにたくさん法律を犯す人がいるとは想定していなかった。自分の生きていた世界が、見ていた視野がとても狭かったことを思い知った。


高大一貫の学校を卒業して、大手企業に入って、大手商社に転職した。そこから見ていた景色とビジネスの可能性が広がっている荒野は全くの別世界。もう少し世の中のことがわかっていると思っていた。32歳にもなるのに、こんなにも自分が無能だということに唖然とした。


自分が世の中にインパクトを残すようなことをできる人間ではないことを素直に認めた上で。一歩一歩今の事業を改善していくしかない。その先が失敗でも仕方ない。とにかくやりきるしかない。

こんな自分と一緒に働いてくれる上司、同僚、後輩に本当に感謝しています。