モフモフになれたら

本と映画と仕事と考えたこと

インターステラー

インターステラー

クリストファーノーラン監督の超話題作『インターステラー』観てきました。Yahoo映画の評価も上々で、今年一番の映画だという声もちらほら。あの東浩紀も「僕の魂というか、生き方、実存みたいなものがクリストファーに近い」と大絶賛しております。

舞台は近未来のアメリカ。地球に何十億人もの人間を養えるだけの資源がなくなった世界、穀物の疫病が流行り、小麦・オクラも収穫出来なくなった。定期的に大砂嵐が大地を遅い、人間の生活を蝕んでいきます。子供達は将来、農夫になって食物を作ることだけを目指しながら、砂まみれの生活を送らされています。そんな世界で農夫として生きる主人公クーパーと娘の元に、未知の存在からのメッセージが届くが…。

東浩紀のようにSF部分はオマケで、父と娘の愛の物語と観て涙するか。 それともハードなSF部分に現実を重ねて、来る人類の未来に胸を躍らせるか。

どちらで観ても大変見応えがあって、3時間もの長編を長いと感じさせません。私、個人的には後者の部分が印象に残りました。私がまだ社会とか地理とか習っていた頃は地球の人口は60億人と憶えました。それが今や74億人だそうです。もはや看過していられる増加スピードじゃない。間違いなくこのままでは地球が人類を養えなくなる。マジで地球ヤバイ。そうなったら人類はどうなるんだろう。私の愛する家族、つまり愛する子供達の子供達のそのまた子供達は、いつか地球滅亡の日を目の前にして、絶望にうちひしがられるのだろうか。そんなことを想像すると、いてもたってもいられなくなる(何も出来ないんだけど)。

そんな私のどうしようもない悩みに一つの解を与えてくれたのがこの映画でした。もしかしたら、こんなことがこの世界に起きるのかもしれない。今の人類には感知出来ない5次元の存在が、輝かしい未来に導いてくれるのかもしれない。

ある特異点が世界を一新するという発想は”ジェノサイド”、逆の意味で”エッジ”にも通じるところがありました。このまま人口が増え続けて、資源を湯水の様に消費し続けていくとなると、”このままじゃマズい”、”なんとかしなきゃ”という発想が次々に出てくる気がします。したがって、この様な人類の危機をテーマにした作品は今後もますます増えてくるんじゃないでしょうか。

実現出来るかもよく分からないSFの世界ですが、生きる希望を与えてくれることは確かです。素晴らしい映画でした。