ソーシャルネットワーク
今、話題沸騰の映画『ソーシャルネットワーク』を観てきた。
仕事終わりのレイトショー、1000円で観れるんだから良いよねー。これから週末は何か一本観るようにしようかな。
facebookに登録はしているんだけれども、いまいち使い方が分からず=魅力が分からないため、映画をみればfacebookの何が素晴らしいのか分かると思って期待して観に行った。
映画の内容は、ザッカーバーグのサクセスの裏に隠されたドロドロした人間ドラマ。
訴訟に主眼がおかれているようだ。
どうして、訴訟が起こったのか。
どういう事情でこうなってしまったのかを回想しながら視聴者を導いていく構造。
実際に訴訟になってるんだから、事実の確認等食い違った部分もたくさんあったんだろう。それでも回想シーンをあたかも事実かのように映像化してしまうことに、反発はなかったのか、と思った。
ちょっと調べてみれば、めちゃくちゃあったんだね。
ザッカーバーグ側は当時の服装以外は全部虚構だ、ぐらいのことを言っているらしい。
事実がどうだったのか、関係者側からの意見が全く食い違っていたfacebook創立の歴史を映像化するっていう試みは非常に挑戦的で、面白いとは思うけど、映画作品として面白いかというとそれはまた別問題。
ドキュメンタリーほど信頼性はないし(まぁドキュメンタリーだって作り物だけど)ドラマほどの感動もない。
ある若者の成功物語という部分でしかドラマチックなところがない。
同じような映画でいえば「キャッチミーイフユーキャン」の方が100倍ドラマチックで痛快で面白かった。
こんな映画がアカデミー賞最有力候補だなんてことがありえるの??って思う。
さらに、この映画に期待していたfacebookの魅力も全く伝わってこなかった。
マイスペースとの差別化はどこで行われていたの?
なんでこんなに世界で浸透しているんだろう。
何か訳があると思い、昨日からいろいろいじってみるけど、本当使い方が分からない。日記書くでもないし、コミュニティとかもどうやって調べれば良いか分からない。使われている日本語も微妙・・・。
なにより、知り合いがやってないから、自分だけやってもつまらないよねー。
ホントにfacebookがネット界に革命をもたらすんだろうか、っていうかもうもたらしていると言われているんだよね、googleを抜いたんだし。
でも、栄枯盛衰の道をたどるようなきもするなー。
いま、ビジネス週刊誌の2つがfacebook特集を組んでいて立ち読みしたけれども、日本の責任者のコメントがすごくズレていて心配になった。
Q.携帯で使い勝手がわるいという意見があるが・・・
A.日本以外のもっとしょぼい携帯を使っているところでも普及しているので大丈夫だ
って、日本人に我慢しろっていっているようなものだ。それしかないのなら我慢するかもしれないけど、ミクシィっていう先駆者がいるんだから、わざわざ我慢してまでfacebook使わないよ。
Q.匿名性を好む日本に合うか・・・
A.facebookはネットでの別人格を作るためにあるのではなく、リアルな人間関係をそのままネットに持ち込むためのツールである。会社では初めてあった上司も次の日では友達申請しているのなんてよくある光景。堅物にみえる上司の趣味が自分と共通だったりして、知らない一面をのぞくことができる
・・・絶対嫌だ。
何が楽しくて、家のパソコンの中でも上司と繋がってなくちゃいけないんだよ。休日、こうやって過ごしましたなんて情報共有したくねぇよ!
そんな使われ方、日本では100%浸透しないと思う。絶対にあり得ないと思う。俺はそう思う。
可能性があるとすれば、匿名性を担保としてネット生活を楽しむためのミクシィやブログ+ネット界での社会生活としてのfacebookと2本の軸が浸透していくこと、かなぁ。
学生とか起業家とかはできるだけ広く自分の顔を売って人間関係を広げていきたいという野心を持っているからfacebookと併用するメリットは多々あると思う。
でも、日本のサラリーマンなんてどうやって波風立てずに自分の本音を隠しながら社会生活を過ごしていけるかに骨身を削って生きているんだから、facebookでリスクを増やす必要は全くないと思う。
ブログ、ミクシィはローリスク、ローリターン。
投資と貯金みたいな関係?
日本では普及しないと思う。
SNSでもガラパゴス化が進むが、それで良いのだ。
ガラパゴスウミイグアナになりたい人だっているんだから。
世界に飛び立つ渡り鳥になりたいのであれば、facebookを使うと良い。
渡り鳥はガラパゴスの気候には馴染まないし、ガラパゴスウミイグアナじゃあ、世界を相手にできない。
どちらでも良い。
選択権が与えられているんだから。
世界は開くことも閉じることもできる。
良い世の中だね!