スミス都へ行く
素敵な金縛りの映画内で紹介されていたし、フランクキャプラ監督の作品は元気が出ると聞いていたので、観た。
少年グループのリーダー、スミス青年が政治家としてワシントンへ行くお話。
既得権益まみれの老害たちが、自分の法案を通すために、無能と思われるスミス青年を推薦し、政治家にしてしまう。
ところが、みんなが見くびっていたスミス青年は情熱的に政治に打ち込み、みるみる力を付け、憧れていた先輩政治家の汚職を知ってしまう。
純粋な彼は迷わず不正を糾弾しようとするが、影の勢力に無実の罪を着せられ、絶望・・・・。
ここから、秘書のサンダースが素晴らしい。ワシントンの理想を果たせなかった彼に叱咤激励するシーンは映画史の金字塔の一つなのだろう。色仕掛けするわけでもなく、抱擁するわけでもなく、彼を奮い立たせる言葉を次々投げかける。誰もが挫折を知っている、それでもくじけなかった馬鹿たちが歴史を作ってきたんじゃないの!と。
国会でのスミス青年対既得権益勢力との舌戦は、迫力満点。派手なアクションシーンなどあるわけではないのに、立ち上がりたくなる臨場感。そして、24時間ぶっ通しで正義を論じ続けたスミス青年は、最後の最後に人間の正義の門をこじ開ける。
このラストシーンは号泣してしまった。正義を貫いたスミス青年もカッコいいが、全てを捨てて正義を選んだオッサンもカッコいい!
こんな素晴らしい映画をまだ観ていなかったとは恥ずかしいくらいだ。
そこらへんにある新作を観るよりも、古典を観た方が確実なんじゃないか?
フランクキャプラは良いなあ。
この映画は超オススメできる最高の名作だった。