モフモフになれたら

本と映画と仕事と考えたこと

30歳になって20代前半から変わったこと

先日、30歳の誕生日を迎えました。29歳の誕生日から「もう実質30歳だ」と思いながら過ごしていたため、ついに30歳になったという感じはしません。これを先取り加齢法と呼びます。ショックを和らげるのに有効ですので、歳を取りたくないと思っている方にお勧めです。


さて30歳になって、今の自分の生活を見つめ直してみると、ずいぶん20代前半の時と変わったと感じます。今回は20代前半の時からの変化を纏めたいと思います。こう見ると歳をとるのも悪くない!


恋愛観

20代前半:素敵な人と恋愛して、結婚して、その人を愛し続けながら幸せに過ごしたい。テレビドラマの様な、映画の様な幸せな生活。

今:恋は冷める。絶対冷める。結婚と幸せは因果関係も相関関係もない。今好きな人がいても5年も一緒にいたら絶対冷める。また別の人に目移りする。その後も、同じように熱して冷めてが続く。だったら、その時にその人を目いっぱい愛するだけしか、出来ないよね。将来の約束なんてナンセンス。今ここだけで激しく燃え上がる恋愛があっても良いじゃない?その方が人間元気よく、気持ちよく過ごせるじゃない?でも、結婚生活は一応大事にしておいた方が良いかもしれないかも。でも、正直結婚については謎。なんなんだ結婚って??


余暇の過ごし方

20代前半:平日は一秒でも早く帰って自分の時間を過ごしたい。資格の勉強をしたい、プログラミングの勉強をしたい、本を読みたい、ギターを弾きたい、女の子と遊びたい。連休は一人でバックパック。見聞を広めたい。土日は昼まで寝ていることが多い。

今:平日はほぼ仕事で余暇なし。でも運動する時間だけは何よりも優先したい。休日の一日は、ドラム叩いて、ジム行って、本を読む。もう一日は早く起きて、洗濯して、トイレ掃除して、掃除機かけて、布団干して、ゴミ出して、風呂洗って、洗面台洗って、クリーニング出す!気持ち良い!連休だろうと過ごし方は一緒。優先順位は運動>音楽>掃除>休養。海外旅行なんて、まったく興味なし。身体を鍛えて、音楽に心を震わせて、勉強していた方が毎日楽しい。睡眠時間はめっちゃ減った。


交友関係

20代前半:学生時代の友人と月に一度は会いたい。会えば必ず盛り上がる。

今:友人たちも家庭を持ち、あまり時間がない。飲み会は四半期に一回出来れば良い。みんな生活に変化が少ないから、頻繁に会っても、あまり盛り上がらない時もあるなぁ。子供の話とか、愚痴なら楽しいけど、親ばか話とかどうでも良いもん。


音楽

20代前半:浜田省吾玉置浩二ミスチル山下達郎Chage&ASKA、サザン、

今:浜田省吾玉置浩二ミスチル山下達郎Chage&ASKA
サザン聴かなくなったくらい!


読書

20代前半:哲学書歴史小説、ミステリー、ホラー

今:ビジネス書、ミステリー、ホラー
哲学書読む気がしなくなったなぁ。


見た目

20代前半:髪ふさふさ、デブ

今:頭頂部キテるわ、これ。身体はちょっと締ってきた


体調

20代前半:寝ても寝ても眠い。肩こり腰痛。全身が気怠い日が良くあった。扁桃腺炎によくかかって、2ヶ月に一回は高熱を出して会社を休んでいた。

今:きちんと運動をするようになってから、目覚めも良い。肩こり腰痛も激減。全身が怠いことがほぼない。扁桃腺除去手術を受けてから、3年間一度も熱で会社を休んだことがない!超健康!


お金の使い方

20代前半:会社の同僚とキャバクラ行ったり、スナック行ったりで、年間10万くらい使ってたんじゃないかな。10万もするコートを普通に月給で買えてた。買いたいものを我慢することがなかった。

今:夜の店は、全く行かない。友人とも同僚とも行かない。仙人。買いたい物は奥さんに相談してからじゃないと買えない。給料は上がったけど、生活に裕福感が全然ない。。



ここからが本題『仕事の取り組み方』

そもそも生活に占める仕事の存在感が増したのが一番の変化かもしれません。『仕事は適当にお金を稼いで人生を謳歌しよう、イェイ!』だった仕事観から『仕事ってちゃんとやるとこんなに夢中になるものなんだな』という変化が20代⇒30代の変化です。


20代前半:仕事は誰かがやっているのを手伝うものでした。だから気が乗らない時は「また、馬鹿な会議やってんなぁ」とか「上層部って軒並み無能ばっかだな」と気楽に構えていられました。だから発言しない会議も沢山あったし、会社やプロジェクトのためではなく、自分の評価のため、自分のキャリアのために仕事をしていたような気がします。

今:仕事は自分がやるものと思うようになりました。よく使われる言葉で言うと「当事者意識」を持つようになりました。こうすると、馬鹿な会議をどうすれば有意義になるのか考えるようになります。上層部が失敗したなら担当レベルでどう動くべきか考えるようになります。だから発言しない会議なんてないし、会社のため、というか一緒に働いている仲間や、暮らしている世の中のために仕事をしたいと思うようになりました。こうすると全てが無意味でなくなるし、何でも考え続けなきゃならないので、あらゆることの難易度が上がります。書類作り一つとっても自分が当事者なんですから、「本当にこうすべきか」と考えなきゃなりません。とにかく大変。「楽しい」というと言い過ぎだけど、「やりがいがある」と言うとうさん臭くなる。めちゃくちゃ難しいパズルをずっと説き続けているような、そんな没頭できる面白さが仕事にはある、と気づきました。だって、自分でビジネスの仕組みを考えて、人を巻き込んで、お金を集めて、市場に出して、成果を出すってめっちゃくちゃ難しいですよ。難関大学受験の比じゃない。資格試験の比じゃない。分からないことだらけ、全てに前例なし、答えはどこにも載ってないし、誰も教えてくれない。こんな難しい課題、学生時代にあった??(あるとしたら哲学だけだ)日曜日の夜に明日を思って憂鬱になることがなくなりました、本当に。なんでこんなに変化したかと言うと、ただ歳を取ったからだと思う。だって後輩が6代も7代もいるのに「俺はしらねーよ」って顔し続けられないですもん。彼らが困っていたら助けるのが私の使命だし、彼らの悩みを一緒に解決しようと思う。自分がそうされてきたから?・・・そうだっけ・・・・うん、まぁたぶんそう。あと転職して物凄く良い給料を貰えるようになったので、こんなに貰っておいて「あとはしらねーよ」っていう訳にはいかないと思ったのも大きいです。返報性の原理です。意識を変えたいなら、給料を上げよ、これが人材育成の鉄則ですね。




竹内まりあも言っていましたが、歳をとるのは楽しい事です。出来ることは増えるし(30歳になったら参議院に立候補できるし、都道府県知事になれる権利も有するのだ)、むやみやたらに欲しがることもなくなる。若いころはいつも渇いてばかりいたような気がする。大学生なんて、勉強しながら、サークルで青春っぽいことをしながら、バイトしながら、就活で武器になるような特殊なことをしなくてはならなかったでしょう。何をやっても足りない気がして、いつも追い立てられていた様な気がします。30歳の今、足るを知って、自分の手を伸ばして届く範囲で生活を満足させようと努力する日々。これが結構心地いいのです。