非日常で英雄を気取りたいなら『不夜城』を読め!
ハードボイルド小説の名作です。主人公健一は新宿歌舞伎町を根城にする故買屋。いわゆる盗品を売買する商売です。そして台湾と日本のハーフ。歌舞伎町には台湾系、上海系、北京系、香港系と様々なマフィア達が蠢いていますが、健一はどこにも属することが出来ません。
歌舞伎町で繰り広げられる中国系マフィアの抗争、その中で主人公健一は自分の知力だけで生き残りをかけた心理戦を繰り広げます。
全員が自分の利益を最大化するように行動することで、様々な人が傷ついていく様は人間社会の縮図とも言えるかもしれません。
俺がお前だったら同じ行動を取る、という考え方だけが、人を許すという感情をもたらすのかもしれません。