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マーケティングやるなら絶対これを読もう『ドリルを売るには穴を売れ』『売れる会社のすごい仕組み』

ドリルを売るには穴を売れ

ドリルを売るには穴を売れ

売れる会社のすごい仕組み~明日から使えるマーケティング戦略

売れる会社のすごい仕組み~明日から使えるマーケティング戦略

佐藤義典のマーケティング指南書です。
ストーリー調になっていて読みやすい上に、マーケティングをする上で大事な考え方が網羅されています。


「ドリルを売るには穴を売れ」では一貫性のあるマーケティング戦略立案の仕方を、
『売れる会社のすごい仕組み』では実際にその戦略を実行しながら強化していく過程が丁寧に説明されるので大変勉強になりました。


社内で事業戦略の話になると「5forces分析をやろう」、「いやまずはSWOT分析だ」、「いやいやValueChainを並べてみて」という意見が乱打され話が全くまとまりません。それぞれ完全独立した分析手法でもなくて、被る部分と網羅できていない部分があったりするので、やり始めても「これで十分なのかな」とか「これさっき話したよな」ということが起こりがちです。


そういった古今東西の分析手法をきちんと噛み砕いて、漏れなく無駄なく体系化したのがBASiCS戦略理論です。
BattleField・・・戦場、市場、どこで戦うか
Asset・・・他社が簡単にマネできない強みの源泉
Strength・・・顧客が自社を選ぶ理由
Customer・・・ターゲット顧客
Selling Message・・・以上を統括する言葉は何か


マーケティングの教科書とか経営学のを読むよりも、この本を2冊読んだ方がより実践的で、自分の事業の戦略を理解できるようになります。


差別化には三種類しかない、というのが印象的でした。
・手軽軸・・・安い、早い
・商品軸・・・高品質、新技術
・密着軸・・・顧客のかゆいところに手が届く


自分が顧客だと思うと当然その通りですよね。

セブンイレブンでコーヒーを買った理由・・・近いから(手軽軸)
Mac,iPhone,iPadを使う理由・・・使いやすくてオシャレだから(商品軸)
犬のごはんをブリーダーから買う理由・・・親身に相談に乗ってくれるから(密着軸)


今のジムに通う理由・・・綺麗で温泉がついている(商品軸)、近い(手軽軸)
メルカリを使う理由・・・簡単(手軽軸)、すぐ売れる(高品質)


こんな感じでしょうか。
良く考えてみると私は「密着軸」でモノを選ぶことってあんまりないかもしれない。
病院とか家族とか、命に係わることかな。おカネでは替えられない価値が必要な時、かもしれない。


マーケティングとはガクシャさんだけのものではなく、自分の消費行動から分かることなのだ、というのが大きな発見でした。