人造救世主 アドルフ・クローン
過去と現在が行き交う物語構成。どうして主人公ヴォルフは英雄になろうと思ったのか、どうして戦うのか、その理由が明かされる。 結構、コテコテの展開で、最後は「ソードマスター」ばりの含みを持った終わり方だった。かなり大風呂敷だったにも関わらず、うまぁく最後はまとまったんだけど、「これは一部に過ぎない」と設定をさらに広げることによって、物語が拡散してしまった。これも小林先生の狙いなんだろうけども。 でも、読み進める手は止まらなかったので、エンターテインメント小説として非常に楽しめた。