異邦の騎士/島田荘司
とにかく面白い!ぐいぐい引き込まれる!天才だな島田荘司は。
浮世離れした天才占星術師・御手洗潔の最初の事件です。記憶をなくした男が何気ない幸せを手に入れるも、自分の凄絶な過去を知ります。読者は主人公の男と同じように右も左も分からない中で、この男に何があったか知ろうとします。過去が明らかになっていくにつれ、主人公と一緒に驚愕し、憤慨し、悲嘆にくれることでしょう。
しかし、これでは終わらないのが島田荘司!占星術殺人事件では頭が良すぎる社会不適合者の印象しかなかった御手洗潔ですが、この話を読めば彼が大好きになります。
昨日は初めて人前でドラムを演奏するライブだったのですが、ライブ会場に向かう電車の中でクライマックスに入ってしまったので、練習をそっちのけでこの小説にのめりこんでしまいました。実生活に影響を及ぼす恐ろしい小説ですので、他にやらなければならないことがある忙しい方にはお勧めしません。
御手洗潔シリーズを制覇しようと思います。