モフモフになれたら

本と映画と仕事と考えたこと

BtoCマーケティングの指南書『なぜ「戦略」で差がつくのか。-戦略思考でマーケティングは強くなる-』

ある事業の戦略を考えねばならず、藁にもすがる思いでこの本を手に取りました。
「戦略とは何でないか」というアプローチで戦略という曖昧な言葉を定義してくれたのは非常に面白かった。


ただ、汎用性を高めるためか、学術書を読んでいるような手堅さというか無難さが全説明に通底しています。

そしてP&G資生堂の経験からか例として出てくるのがConsumer向けマーケティング戦略の話ばかりでBtoBやWebビジネスの参考になる体験談はありませんでした。

P&G資生堂と言った誰もが知っているブランドが展開する戦略と無名のベンチャー企業の新規ビジネスで採用すべき戦略に共通する部分はおそらく極小です。それが「戦略というのは目的設定と資源配分をどう決めるか」ということなのですが、具体例に踏み込むと全然違う話になってしまうんでしょう。

大企業にいてすでに大きなビジネスをしていて、大きなお金を動かせる人のための戦略本です。