モフモフになれたら

本と映画と仕事と考えたこと

殺人鬼 覚醒編 /綾辻行人

綾辻先生は新本格派ミステリーの巨匠ですが、もう一つのライフワークはこういったスプラッターホラー小説なのです。エログロ満載、電車に乗って読んでたら吐きそうになるレベルのハチャメチャ小説です。

謎のキャンプ、謎の集まり、謎の声、何の脈絡もなく始まる殺人鬼による殺戮劇場。何でこのメンバーがここのいるのかも分からない。どんな繋がりなのかも分からない。年齢もバラバラ。そしてただ残酷な殺戮だけを求める殺人鬼が現れる。もう訳分かんないですが、スプラッターホラーを愛する人なら、これだけでも充分愉しめます。

ただし、これは綾辻行人先生の作品だと言う事を忘れてはいけません。最後の最後に、世界をひっくりかえす種明かしがなされます。

果たしてひっくり返す意味はあったのか!?結局、殺人鬼は殺人鬼じゃねぇかとツッコミも含めてスプラッターホラーの怪作です。